ペルビアンフード&インカフード

「何か、ペルビアンフード(ペルー料理)作って♡」

 

とパトリシアにお願いしていました。

 

今度の土曜日、ホームディナーパーティを予定しています。

 

しかしながら。

彼女が見せてくれる、また説明してくれるペルビアンフードは特にペルー感のない、いたってどこにでもありそうな(失礼)料理ばかり。

 

基本、野菜とお肉の炒め物+フライドポテト+白米。

 

「すごく美味しそうね!うーん、パトリシア、でも味付けは何でするの?ペルーの調味料なんて見つかるからしら・・?」

と尋ねると衝撃の写真を見せてくれました。

 

「Hiro、味付けはこれよ!」

 

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どーーーーん。

 

「ペルーでも全く同じもの使ってるもの。」

 

なんと!

 

醤油が彼らのライフスタイルに入り込んでいるなんて、びっくりです。

 

ペルー。

日本。

まるっきり地球の反対です。

 

嬉しい。

 

ですがここでまた一つ疑問が。

 

ひ:「ねぇ、パトリシア。醤油ってペルーで作るの?それとも輸入?」

 

パ:「うーん、きっと輸入よ。作ってるなんて聞いたことないわ。」

 

ひ:「そう。じゃあ、ペルーの伝統的な昔っからある、ペルー独特の調味料とか料理は何?」

 

パ:「・・・・・」

 

ひ:「・・?」

 

パ:「醤油は私たちの料理に一般的に使われてるわよ・?汗 伝統?うーーん。。。」

 

ひ:「うん、でももし醤油が輸入なんだったら、輸入ができるようになってから(つまりごく最近)使われ始めたってことよね?そもそもペルーにずーーと昔からある調理法とか調味料とかごはんってなぁに?」

 

パ:「・・・(;´・ω・) 私たちの料理、思えば、すごくインターナショナルだわ。ヨーロッパの料理とか調理法と混ざってる。でもそれをペルビアンフードって私、呼んでた。Hiro、気づかなかったわ。そう考えると、そうよ!インカフード!!それが私たちの昔からある伝統料理よ!」

 

ひ:「インカフード!!!!」

 

パ:「そう。インカフード。でもね、もうそれを食べる人や食べれるところは本当になくなってきてると思うわ。少なくとも、首都で生活してた私は、日々の生活で食べたりはしなかった。小さいころ、山岳地帯にすむおばあちゃんの家に遊びに行ったとき、食べたのは覚えてる!」

 

ひ:「そうなのかー。。インカフードが食べられなくなったのはなんでだろう?いつからだろう?どうしてこんなにインカフードの影響がなくなってるんだろう?」(興味津々。)

 

パ:「・・・・・(;´・ω・)」(だいぶ考える。)

 

ひ:「・・・もしかして、スペイン人の侵略とか、それが関係してるのかしら。。」

 

パ:「!!Hiro、それは確かに言えるわ。やっぱりあの頃から、そしてスペイン人の侵略から独立してからも、どんどんヨーロッパの食文化が入ってきて、それが完全に今のペルビアンフードのベースになってるのかもしれないわ。Hiro、私、今までこのことに全く気付かなかったわ。。!すごい発見だわ。。!」

 

 

少し、ショックを受けているような、でも興奮しているような、パトリシアでした。

 

食文化からみる、”開発” の問題。

 

侵略、植民地化により、固有の食文化が希薄になり、その事に気づいていない国民たち。

 

私も、ペルーの食文化がこんな風に形成されているなんて思ってもいませんでした。

例えば、ガーナにはガーナの(というか民族ごとに)、主張が強い食文化が色濃く残っています。

だから、ペルーにもきっとそういうものがあるのだろうと思っていました。

 

さて、ペルーとガーナのこの違いは何なのでしょう。

 

開発の度合い=外部からの干渉が長い、規模が大きい。

国民性。大陸民性。(社会学を学んでいる身としてはこの言葉で片付けてはいけません。○○性というのも、社会や環境から形成されるものだと思うので。)

パトリシアが料理や食文化にうとい。笑

 

ここから派生して、もう一つ疑問が浮かび上がりました。

 

そういえば、開発学や社会学のコースで中南米出身者に出会ったことがありません。

不思議。

 

 

やっぱりパトリシアと話をするのは楽しいです。