Democracyは開発途上国の発展に必要か。118th day in Leeds

Democracyは開発途上国の発展に必要かどうか。

Democracyについて考えるとき、民主主義と民主政の2つの意味合いがあると思います。

民主主義は「構成員全員が政治的に平等(=構成員全員が政策決定に対する影響力を平等にもっている)であり、この権利のもと構成員により国家を動かしていく事が良い」という理念的な立場。

民主政は「いろいろな意見が対立する中、社会全体として統一した決定が必要とされる問題について、民主主義により、結論を出し、国を動かしていく」という政治体系。

 

と私は理解しました。

 

民主主義ってふつうに考えると、ベストなように聞こえます。

国民全員に選挙で投票する権利があります。

国を動かす、現状を変える為に、政治に参加できる権利があります。

 

独裁主義っていうと、なんだか恐ろしく聞こえます。

自分の国をこうしたい、自分や大切な人の生活をこう変えたい、と思っても発言権なしです。

 

先進国では民主政が当然のようにとられています。

では開発途上国は。

 

独裁主義による政治がおおく執り行われていました。

 

そこで「開発途上国の発展=民主化だ!」という大きな旗があがり、開発途上国民主化を推し進めてきました。

 

しかしながら、民主政を取り入れる以前に、経済発展をなしえ、それを契機に国全体が発展したという国もあります。(韓国や台湾;厳密に台湾を国と言うのかどうかはさておき)

民主化に取り組んだが、結局は一党独裁となり、政府は汚職にまみれ、地方住民は民主化の意味・意義さえ知らない、という国もあります。

また外国からの民主政を促す干渉や融資条件付き援助等が、官僚や公職員の汚職をより促してしまったり。

 

 

開発問題において、Democracyのバーゲンセールはやめましょう。

どんなDemocracyが、開発のどの段階で、取り入れられたらベストなのかよく考えましょう。

例えば、まず短期的な効果を上げることに集中するなら、物資の援助や技術移転、長期的に国や制度、社会を根本から変えるには民主化は必要。

民主主義は(発展の手段にもなりうるかもしれないが)、発展の一部であり、開発途上国にとって目標ではない。

 

この辺りが今日の授業の結論でしょうか。


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